(11) 何を食べりゃいいんだろう〈自炊〉
エドんとこのホームステイは「ご飯無し」なんだ。カナダの人が作った料理が自分の口と言うより胃に合わなかったら半年間辛い思いをしなくちゃいけない。消化器系に弱点がある私は、体調崩すかもしれないしね。だから、半自炊生活をしてるんだ。朝は簡単にパンかシリアル。昼は外食。そして夜は自炊ってパターン。簡単なのも含めると、半年間で百回近く料理したことになる。料理は嫌いじゃなかったけれど、毎日ってことになるとそりゃもうターイヘン。最初に「何が食べたいかなぁ」ってメニューを考えるなくちゃいけないんだけど、食べたいものがちっとも思い浮かばないこともある。次に、冷蔵庫に何があるかチェックし、足りない食材は自分で買いに行く。味と栄養以外にも、安いか、長持ちするか、新鮮か、いろいろな料理に広く使えるかなど、考えなくちゃいけない要素がたくさんある。なるべく少量のものを選ぶってのも単身赴任の身として大事なことだな。料理そのものも決して易しくはないけれど、グーグルで調べられるから、これは大いに助かるってか、これ無いとほぼ無理。米は何曜日に炊いてとか、肉は多めに買っていくつかに分けて冷凍にしておくとか、ほんとメンドーかつややこしい。生活が不規則になると具材を腐らしたりして実害も出る。だから、生活全体が料理に縛られる、つまり規則正しくなるって、これは予想しなかった半自炊生活のプラス面でした。野菜は、日本と大体同じものが置いてあるけど、キャベツは変な品種だった。フルーツは安くて種類も日本より豊富だから、随分助けられたよ。いくつか、認識を新たにしたことを述べると、
①主婦は偉大だ。みんな、お母さんに感謝しないといけませんよ。
②シリアルなんて、、、とバカにしていたが意外と美味くチョー便利。
③料理ってのは日曜大工で棚つくるのに似てるんだな。
④カナダはロクなレトルト売ってない。
⑤カナダのキャベツはダメだった。ジャガイモは主食になり得る。
半年のカナダ生活で、英語は思ったほど上達しなかったと思う。でも、料理の方は、明らかに上手くなったね。喜んでいいのか分からないけれど。