おやじは荒野をめざす【カナダ編】

30年間続けた塾を閉じ、私は北極海をめざす旅に出た。物好きオヤジの旅の記録が教え子たちへの課外授業となってくれることを願って、このブログを綴る。

(14) なぜ日本人は英語が上手くならないのか?

 今日は教え子のN君とMさんに登場してもらい、日本人の英語について論じてみたぞ。 

N君 先生、お疲れ様です。随分頑張ってるようで大いに励みになります。でも、英語、大して上手くなってないんじゃナィですか?

私 のっけから核心をついてくるのう。しかし、ハッキシ言って余計なお世話です。

Mさん 最初のテストが6点ていうのはショックだったんじゃないですか、お歳だし。

私 ケンカ売ってんじゃねーの、、、ま、いい。あんなのは屁の河童。テストで良い点が取れない君たちの気持ちがよーく分かりました。その意味で、大変貴重な体験であったと、ウフォン、思っとります。

N君 相変わらず誤魔化すの上手いですね、さすがです。で、そちらでの日本人の英語ってどうなんですか?

私 ペラペラの人もたくさんいるよ。でも、全体で見ると、苦労してる割に身につきにくいかなぁ。日本人は恥ずかしがり屋が多いし、日本人同士で固まりやすかったりする。そういうのが英語上達の足を引っ張ってる気がするよ。

Mさん じゃあ、私なんかチョー内気で人見知りだから無理ですね。受験では、英語だけは真面目に勉強したんだけどなあ。

私 君は誰とでもデカイ声でベラベラしゃべるから大丈夫。それに、受験英語はそれなりに役に立つ。でもね、人間出会ったら、まず聞いてしゃべって、、、ってとこから始まるよね。日本人はそれが下手なの。日本の英語教育は今だに「聞く・しゃべる」より「読む・書く」優先だからね。それがいけないんだ。

N君 高校じゃサッカーとバイトばかりで、英語なんて高校受験の後はまともにやってないから自分はダメっすね、きっと。

私 いやいや青年、諦めるのは早いぞ。中学んときの英語があれば基本は大丈夫。それと大事なのは度胸。

N君 度胸かあ。ぼくちん、ビビリだからなぁ、、、

Mさん 私もビビリギャルなんです、先生。

私 ナニ言ってんだか、、、若者よ、元気出さんかい!中学の英語とちょっとの度胸があれば、英語ワールドが開けるんだぞ。それに、度胸ったって、そんな大それたもんじゃない。恥ずかしいって思いを少しの間だけ気持ちの奥に押し込めればいいだけなんだ。最初の一言、二言が出れば、後は中学英語で何とかなっちゃう、タブン、、、

Mさん ほんとかなぁ、、、兄貴が使ってたスピードなんとかっての家にあるから、ちょっとやってみようかしら、、、

私 おお、いいんじゃないか。スピードなんとかとか、駅前留学とか、今はラインでの英語個人レッスンなんてのもあるらしい。色々試して見るといいよ。ただしね、一つ言わせてもらうと、英語ペラペラへの道で欠かせないのは、「壁」を乗り越えるってことなんだ。ガイジンと自分を分け隔てている「壁」を乗り越えること、「ガイジンも自分も同じなんだな、肌の色や見てくれや言葉は違っても、自分と同じなんだな」って感じられれば、その「壁」はすっと消えている。だから、日本で1年間真面目に英語を勉強するより、例えば夏休みの1ヶ月外国に行ってガイジンと生の英語で話す、この体験がスーパー大事なんだよ。

Mさん・N君 なーるほど。先生、少しはいいこと言うんですね。ありがとうございました。

私 いやいや、どーいたしまして。この続きはまた、どこかで話しましょう。

 

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男女の違いは大きな意味を持たない。 世界の国々から、様々な考え方、人種、宗教、文化、年齢の人たちが集まる。そして、それぞれの目的意識や勉強に対する熱意もバラバラなんだけど仲間になり一緒に勉強する。一生の財産になる得難い経験。